【現場猫案件】波佐見陶器まつりの垂れ幕撤去中、フォークリフトから転落して死亡──またしても「ヨシ!」が機能しなかった件
長崎県波佐見町で行われていた波佐見陶器まつりの終了後、垂れ幕の撤去作業中にフォークリフトの上から約3メートル転落し、作業員の66歳男性が死亡するという痛ましい事故が発生しました。
5日午後、波佐見町の工場で垂れ幕の撤去作業をしていた66歳の男性が転落し、死亡する事故がありました。
5日午後4時20分頃、波佐見町の陶磁器製造会社の工場で「男性がフォークリフトから転落した」と通行人から消防に通報がありました。
警察や消防によりますとこの事故で、川野 操 さん(66)が心肺停止の状態で病院に搬送されましたが、まもなく死亡が確認されました。
川野さんは波佐見陶器まつりに合わせて工場に掲げていた垂れ幕を撤去するため、同僚と2人で、フォークリフトのフォーク部分に乗って作業をしていて、約3メートルの高さから転落したということです。
「またこのパターンか…」と感じた方も多いのでは。
そう、これはまさに現場猫案件。
なぜ人はフォークリフトに乗ってしまうのか
フォークリフトのパレットの上に人を乗せて高所作業をする…という危険な光景、残念ながら珍しいものではありません。
更に、今回の事故はパレットの上どころかフォーク部分に直接乗っていたようですね。
曲芸じゃないんだからさ…、明確に労働安全衛生法違反です。
第百五十一条の十四 事業者は、車両系荷役運搬機械等を荷のつり上げ、労働者の昇降等当該車両系荷役運搬機械等の主たる用途以外の用途に使用してはならない。ただし、労働者に危険を及ぼすおそれのないときは、この限りでない。
労働安全衛生規則より
労働者に危険を及ぼす恐れがないときに限ってはこの限りではないと記載されていますが、実際に人落ちてますし、命綱や安全対策も一切していなかったんでしょう。
バランス感覚に自信があったんでしょうが、どこで何があるか分かりません。
3メートルの高さでも地面が硬かったり打ち所が相当悪いと致命傷になることは十分ありそう。ヘルメットは付けていたのかしら…
毎年たくさんの人が来場する大きなお祭りだけに、このような杜撰な安全対策で作業をするような業者を使っていたのは残念。
今まで事故が無かったのが不思議なくらいです。